いつだって自分史上最高!

アラフォー 独身 女 。幸せを求めて日々奮闘中デス

置き傘

【特別な傘】
もう10年近く前になるかな。
きれいな柄の傘を買った。
憂鬱な雨の日も、明るい気持ちになれるように、、。

でも当時の私は、いわゆる tomboy

買ってはみたものの、その傘には不釣り合いな気がして、なかなか手を伸ばせなかった


【その時】

心機一転、新しい職場にうつった。
見知らぬ土地で、新しい生活。

長距離の引っ越しの荷の中に
その傘はしっかり収まっていた

ある雨の朝
久しぶりに傘をさしてみた

憂鬱な月曜の朝も
足取りは軽やかだった

帰りに雨は止んでいた
ロッカールームの出口にちょこんと収まっている
その傘は 景色の一部になったみたいで
何故だか、そのままにしていたくなった


【新しい居場所 新しい役目】

毎朝ロッカールームの入り口で私を迎え入れる

傘は新しい居場所で新しい役目を持った

帰り際に降った雨空
少し躊躇して、、
私が手にするのは、ビニール傘

時に傘は姿を消すようになった
長く置かれたその傘は
誰のものでもない皆の傘になったみたいだった

翌朝もとの位置に戻った傘
きっと急な雨に憂鬱になった誰かの心を
晴れやかにしたかもしれない

そう思うと、何だか嬉しかった


【本当の居場所】

何ヵ月も何ヵ月もたったある日

その日を境に傘は戻らなかった
何日も何日も

1ヶ月ほどたったある日
帰り際、久しぶりにその傘をみた

途端に
とても大事なものを失いかけた気がして

雨でもないその晩
大事に傘をもって帰った

今この瞬間も
私の部屋の玄関には
とてもきれいな傘がある

一時期、誰かの心を少し癒したかもしれない
とても素敵な傘がある

次の雨の朝は
きっと私の気分を上げてくれる



当然のように
側に居てくれる存在がある
時に存在を忘れることすらある

でも、失う前に
しっかり捕まえなきゃいけない
自分で しっかりね